段落や文字サイズの設定は同じなのに、フォントの種類を変えただけで行間が広く空いてしまうことがあります。そんな代表的なフォントが「メイリオ」ですね。
フォントによって外観の大小の違いは多少あるにしても、不自然な「空きすぎ」です。段落の空きなどは設定していないし、調整のしようがないように思えます。しかし、調整はできます。
今回は、このようなことが起こる原因と、対処方法を紹介します。
原因 : フォントの占有サイズとグリッド間隔の合わせ技
まず、フォントの占有サイズです。文字サイズの値が同じでも、フォント種類によって占有する高さには違いがあります。字面が同じようでもフォントが持つ上下余白が違ったりもします。
次にグリッドです。グリッドは、ノートのページに等間隔に引かれた罫線のようなものです。Wordではグリッドの間隔が「レイアウト上の1行」に相当し、テキストはグリッドに従って配置されます。
「広すぎる行間」は、フォントによっては1行の幅に収まりきらず、仕方なく2行を占有している状態なのです。
対策 : グリッドを調整/段落とグリッドの関係を調整
手元にあるノートの罫線幅が、あなたが書く文字に対して狭すぎるとします。どう対策すればよいでしょう?
「2行分で1行を書く」が現行策です。結果として行間が空きすぎになっているので、ほかの対策に切り替えます。「罫線幅の広いノートを買いなおす」か「罫線幅を無視して書く」か、です。
グリッドの幅を広げて対策
[レイアウト]タブからページ設定ダイアログボックスを表示します。
[文字数と行数]タブで、[行数]の値を小さくします。
これに伴ってグリッドの間隔が広がります。各フォントが1行に収まるところまで値を調整してください。
グリッドに合わせない/無視する対策
グリッドに合わせるをオフにする(段落の設定)
対応が必要な段落やスタイルにのみ対処する方法です。
段落ダイアログボックスで、[間隔]-[1ページの行数を指定時に文字を行グリッド線に合わせる]をオフにします。
グリッドに合わせるを無効化する(ページ設定)
ページ設定ダイアログボックスの[文字数と行数]タブで、「標準の文字数を使う」を選択します。
1ページの行数を指定しないことになるので、段落やスタイルでの「グリッド線に合わせる」が無効になります。
補足 : 固定値による対策について
段落の行間を「固定値」にすることでも一見対策は可能なのですが、お勧めできません。「固定値」ははみ出し部分を切り捨て(トリミング)することになるので、フォントデザインによっては字面が欠ける恐れがあるからです。