用語や固有名を自動統一・更新する(1)

用語、固有名または数値など、文書内の複数個所で使いながら統一を保たなければならない語があります。そんな語を一か所で登録して、ほかの場所ではそれを参照して自動で統一されるようにできます。

Excelのセル参照と似ていますが、Wordの場合は数式の代わりにブックマークフィールドを使います。

ブックマークやフィールドを通常のテキストと混同しないように可視化しておきましょう。[ファイル]-[オプション]から、[詳細設定]-[構成内容の表示]内の[ブックマークを表示する]、[フィールドの網掛け表示]で設定できます。

ブックマークの登録とRefフィールドの挿入

元となる語にはブックマークを登録する/それを参照する場所にはフィールドを挿入する、という仕組みで実現します。

元となる語(ブックマークの対象)を選択し、[挿入]タブの[ブックマーク]をクリックする

ダイアログボックスでブックマーク名を入力して[追加]ボタンをクリックする

Wordフィールド1

選択した語にブックマークが設定されます。

ブックマーク名にはスペースや一部の記号が使えません。また、先頭に数字は使えません。

参照箇所(フィールドの挿入先)にカーソルを置き、[挿入]タブで[クイックパーツ]-[フィールド]をクリックする

ダイアログボックスで「Ref」を選び、ブックマークを選択する
[書式を更新時に変更しない]をチェックして、[OK]ボタンをクリックする

Wordフィールド2

フィールドが挿入されます。

Wordフィールド3

フィールドコードはこのようになっています。

Wordフィールド4
フィールドの再利用
フィールドをコピーして、ほかの場所に貼り付けられます。一つずつダイアログボックスで挿入するよりも手間がかかりません。
フィールドの書式
フィールドの挿入時にはブックマーク箇所の書式も引き継がれるため、必要に応じて書式を当てなおします。[書式を更新時に変更しない](\* MERGEFORMAT)を指定したので、以降はフィールドの更新をしても書式が変わることはありません。

Linkフィールドによる参照

Linkフィールドでも同様の参照ができます。Linkフィールドの場合、文書内の参照でも絶対パスでのファイル指定が必要という点が重要です。

ファイルの場所や名前を変えるとリンク切れになってしまうのはデメリットですが、見方を変えれば外部ファイルを参照できるメリットでもあります。文書ファイルをどうしても分ける必要がある場合には(ファイルパスの変動に対応する手間はかかるものの)有効な手段といえます。

Linkフィールドのコード例
{ LINK Word.Document.12 D:\\@test_D\\サンプル.docx OLE_LINK1 \a \t }
メニューから[形式を選択して貼り付け]の[リンク貼り付け]を行うと、このLinkフィールドが挿入されます。

 


 

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