[リンクの編集]ダイアログボックスに表示されているのに、[リンクの解除]ボタンをクリックしても無反応で解除できない場合があります。また、ワークシートを検索して対策しようにも検出できません。
このようなリンクの正体と解除方法を紹介します。
解除できない・見つからない外部参照の仕組み
正体はダイアログボックス内の数式でのセル参照
データの入力規則、条件付き書式、名前の定義 の機能では、ダイアログボックスでの設定に数式を使えます。その数式に含まれる他ブックへの参照が謎のリンクの正体です。セルに入力された数式ではないため、検索などで見つけることができません。
外部参照を使用した覚えがなくても
ファイルやシートの操作の結果、ブック内の参照がブック外への参照に変化することがあります。例えば、test.xlsx の シート1 に「=シート2!$A$1」の参照があるとします。この シート1 を他のブックにコピーすると、「='D:\test\[test.xlsx]シート2'!$A$1」のような外部参照に変換されます。ダイアログボックスの設定値でもこの変換は起こります。
データの入力規則と条件付き書式について
そもそもこれらの機能では外部参照は使えないため、「= 'D:\test\[test.xlsx]シート 2'!#REF!」のようなエラーに変換されてしまいます。この状態でも「外部参照」なので上記のメッセージが表示されます。
名前の定義について
名前の定義で外部ブックの範囲を指定しただけでは「リンク」扱いはされません。数式でその名前を使って参照したときに「リンク」になります。このリンクは[リンクの解除]ボタンで解除できますが、解除しても名前の定義は残ります。
つまり、名前の定義だけならリンク問題にはならないので放置でもOKです。外部ブックの指定を残したくない場合は、リンクの解除でなく名前の定義を削除しましょう。
設定された外部参照の解除と解決
[ファイル] > 関連ドキュメントの[ファイルへのリンクの編集]をクリックし、[リンクの編集]ダイアログボックスの[リンクの解除]ボタンでリンクを解除する
解除できないリンクが残った場合は、以降の手順を操作します。
設定情報をそれぞれ確認し、外部参照を含むものを削除する
- 条件付き書式は、[ホームタブ]の[条件付き書式]-[ルールの確認]から確認します。
- データの入力規則は、[ホーム]タブの[検索と選択]から[条件を選択してジャンプ]から[データの入力規則]-[すべて]を指定して設定箇所を確認します。[データ]タブの[データの入力規則]から設定内容を確認します。
- 名前の定義は、[数式]タブの[名前の定義]から確認します。
ブックファイルを保存して閉じてから、再度開く
この手順は必要なので、必ず行ってください。
[ファイル] > 関連ドキュメントの[ファイルへのリンクの編集]をクリックし、[リンクの編集]ダイアログボックスの[リンクの解除]ボタンでリンクを解除する
設定上のリンクが除外されたことで残留リンクを解除できるようになっています。
[ファイルへのリンクの編集]が表示されていない場合は操作は不要です。