Wordのスタイル一覧では、1つのスタイルが「スタイル名 + 書式」の名前でいくつにも分かれて表示される場合があります。
この表示の用途と、スタイル表示数が多くなりすぎて扱いにくいときの対処方法を紹介します。
「スタイル名 + 書式」の用途
そもそも「スタイル名 + 書式」のバリエーションをすべて表示することにどのような利用方法があるのでしょうか。
それは、「スタイルと書式の組み合わせを正確に使うため」です。例えば、段落の文字色をカラーパレットから選んだ青に変更したとします。後で別の箇所に同じ青を設定したいとき、同じパレットを選択するのは困難ですし別の青を選択しかねません。こうした場合に、スタイル一覧に前回選んだ色の組み合わせが表示されていれば、同じ青を簡単に指定できます。「スタイル名 + 色」は自動的に登録されるので、スタイルを作成する手間もかかりません。
その一方で、「スタイル名 + 書式」は簡単に増殖していきます。そうなると、オリジナルのスタイルが埋もれてきますし、各種の使い分けも煩雑化してきます。
結局は邪魔になってしまいがちな「スタイル名 + 書式」は利用せず、スタイル一覧の表示はシンプルにしておくほうが使い勝手はよいでしょう。
「スタイル名 + 書式」を一覧に表示しないようにする
スタイル一覧ではスタイルのみを表示するには、次の2つの設定を行います。
「書式の履歴を維持する」のオフ
- [ファイル]タブ → [オプション] をクリックする
- [Wordのオプション]ダイアログボックスの「詳細設定」で、[編集オプション] – [書式の履歴を維持する]のチェックを外す
この設定は、文書内の書式のすべてのバリエーションを記録しておいて個別表示の情報元にするものです。
「書式をスタイルとして表示する」をオフ
- スタイル一覧の右下の[オプション]をクリックする
- [スタイルウィンドウオプション]ダイアログボックスで、[スタイルとして表示する書式の選択] の「段落書式」「文字書式」「箇条書きと段落番号の書式」のチェックを外す
この設定により、「スタイル名 + 書式」が一覧に表示されなくなります。
UIテキストが分かりにくいのも難点です。3つともチェックを外したら一覧に何も表示されなくなるように思えますが、そんなことはありません。“スタイルとして表示する書式”とは、”書式なのにスタイル一覧に表示する”なので、”「スタイル名 + 書式」形式の表示” を指すのです。なぞなぞのようですね。