部署名や氏名などを「組織の慣例」に沿った順序で記載しなければならない、というのは職場ではよくあります。部署コードや社員番号で並べ替えてもうまく慣例どおりにはなってくれません。そのような独自の並び順をユーザー設定リストに登録しておくと便利です。
月曜日、火曜日、水曜日… などで並べ替えやオートフィルの連続入力ができるのは、一般的な慣例としてユーザー設定リストにビルトイン登録されているからです。ここに独自のリストを追加登録することで、曜日順などと同様に利用できるようになります。
ユーザー設定リストのポイント
ユーザー設定リストに登録する内容
必ずしも全メンバーを登録しなくてもOKです。上位の3者だけを登録するような使い方もできます。その場合、登録外のメンバーは4番目以降に値ソートされて配置されます。多数のメンバーを登録すると以後のメンテナンスが煩雑になるので適宜調整しましょう。
🟠通常の並べ替え
マーケティング部
営業部
経理部
人事部
総務部
第一開発部
第一製造部
第二開発部
第二製造部
法務部
🔵上位4つを登録
総務部
法務部
人事部
経理部
マーケティング部
営業部
第一開発部
第一製造部
第二開発部
第二製造部
🟢すべて登録
総務部
法務部
人事部
経理部
営業部
マーケティング部
第一開発部
第二開発部
第一製造部
第二製造部
ユーザー設定リストの保存場所と利用範囲
ユーザー設定リストの便利なところは、他のブックでも利用できることと、他者に渡しても保持されることです。詳しくは、次のような仕組みになっています。
ユーザー設定リストを作成すると、Excelに保存されます(正確にはWindowsのレジストリ)。Excelの共通設定となり、並べ替えの設定やオートフィルに利用できるようになります。
並べ替えにユーザー設定リストを指定すると、そのリストがブックファイルの該当箇所にコピー保存されます。
別の環境でブックを開くかユーザー設定リストを削除しても、設定済みの並び順は保持されます。ただし、別の範囲の並べ替えやオートフィルには利用できません。
ユーザー設定リストを作成と利用
セルの範囲からユーザー設定リストを作成する
ワークシートに、登録するメンバーを上から順に入力し、そのセル範囲を選択する
[ファイル]、[オプション]をクリックする。
[Excelのオプション]ダイアログボックスが表示されます。
[詳細設定]をクリックし、[全般]の[ユーザー設定リストの編集]をクリックする
[ユーザー設定リスト]ウィンドウが表示され、[リストの取り込み元範囲]に選択したセル範囲が指定され
た状態になります。
[インポート]ボタンをクリックする
[ユーザー設定リスト]に選択したセル範囲の内容が反映されます。
[OK]をクリックしてダイアログボックスを閉じる
内容がレジストリに登録されます。
ユーザー定義リストを使って並べ替える
[並べ替え]ダイアログボックスの[順序]で、「ユーザー設定リスト…」を選択する
[ユーザー設定リスト]ダイアログボックスで、目的のユーザー設定リストを選択する
このとき、[リストの項目]欄を編集することもできます。項目を増やしたり順序を変えたりできます。