画像ファイルにリンクして文書に挿入する方法を紹介します。画像ファイルとの関係が保たれるので、画像の差し替えが容易になります。
画像ファイルへのリンクの有無で3種類
[挿入]タブの[画像]-[このデバイス]から表示される[図の挿入]ダイアログボックスで、[挿入]ボタン横の▼から挿入方法を選択できます。
挿入(リンクなし)
文書ファイルに画像データを取り込みます。挿入後は画像ファイルは不要になります。画像を変更するには、削除して挿入しなおします。
他のアプリでコピーした画像データを文書に直接貼り付けた場合もこの形式になります。
ファイルにリンク
文書から画像ファイルを参照します。文書ファイルを開いたときに画像ファイルが読み込まれます。文書ファイルと画像ファイルを一式のデータとして扱う必要がある代わりに、常に最新の画像に更新できます。
挿入とリンク
文書ファイルに画像データを取り込みながら画像ファイルとのリンク関係も維持します。通常は取り込まれた画像が使われます。画像の更新は自動ではなく操作が必要です。更新の手間がかかる代わりに、必要になるまで更新をしない使い方ができます。
画像の更新方法とポイント
画像を更新するには
画像ファイルを同じ場所・名前で更新します。「リンク」の場合は文書を開きなおすだけで自動更新されますが、「挿入とリンク」の場合は、更新の操作が必要です。
画像を選択してF9キーを押すことでお手軽に更新できます。文書内を全選択しておくと一気に更新することもできます。
しっかり確認しながら更新したい場合は、[リンクの設定]ダイアログボックスを使います。[ファイル]をクリックし、[情報]→[ファイルへのリンクの編集]とクリックして表示します。
縦横比やサイズが異なる画像に変更する場合
画像が変わっても文書上の画像のサイズは変わらないのは、画像のリンク更新で要注意ポイントです。レイアウトが崩れることがない代わりに、縦横比などが新旧で異なると画像が歪んでしまいます。[縦横比を固定する]の指定はこれには機能しません。
この歪みは、画像の[レイアウト]ダイアログボックスの[サイズ]タブで修正できます。
[元のサイズを基準にする]がオンの場合は、[高さ]と[幅]の倍率が不揃いになるので、同じ値を指定しなおします。
[元のサイズを基準にする]がオフの場合は、[リセット]ボタンで画像の縦横比を復元してから、拡大・縮小しなおします。
INCLUDEPICTUREフィールドを使った画像挿入
INCLUDEPICTURE
フィールドでも「リンク」や「挿入とリンク」と同様の画像挿入ができます。フィールドを使うとフィールドコードを直接編集できるので、画像ファイルの場所や名前の変更が容易です。
{
INCLUDEPICTURE
"D:\\Test\\Picture\\sample.png"
\d
}
まとめ : 画像リンクの使いどころ
画像リンクは画像ファイルの管理の手間もかかりますが、多数の画像を一括して更新するような文書ではとても効果的です。
ファイルサーバー上の最新画像をリンクで参照
画像ファイル名が一定なら、文書を開くだけで最新の画像一式を確認できます。文書に画像データを含まないのでファイルサイズも軽量になります。
カタログ用画像・アイコン画像などを一括差し替え
縦横比やサイズが一定の画像であれば、更新しても画像が歪みません。歪みは修正できるとはいえ手間がかかるのは避けたいところです。
画像ファイル名の規則的な更新に対応
INCLUDEPICTURE
フィールドを使いフィールドコードを表示した状態にすると、テキスト置換でファイル名の変更ができます。aaa-01.png, bbb-01.png … を aaa-02.png, bbb-02.png … に変更するような作業が容易にできます。