範囲指定のミス防止 : ずれの確認と予防の方法

範囲指定がずれてしまい間違った集計値になっていたというのは、Excel大失敗のあるある第1位ではないでしょうか。行を追加したのに範囲指定の変更を忘れた、小計行を含めてしまった…。たった一つのセルが範囲に入ったり外れたりで結果が別物になってしまうのがExcelの怖いところです。

またやっかいなことに、範囲指定のミスは数式エラーにはならないので、気づきにくく探しにくいのです。とはいえ、得意先に渡す見積書などでこのミスがあると信用問題にもなりかねません。最終チェックは必ず行いましょう。あれこれと追加・削除を行った場合は特に、です。

ここでは、範囲指定を確認する方法と、範囲指定が後からずれない工夫を紹介します。

範囲指定を確認・修正するには

数式が入力されたセルを選択し、数式バーをクリックする
シートの該当範囲が選択されるので、範囲が正しいかを確認します。

範囲が正しくない場合は、範囲の枠をドラッグして修正する

例 : 指定範囲が足りていない!

名前の範囲の確認はこの方法でも

範囲に「名前」が定義されている場合、数式バー左のボックスから目的の名前を選択すると、対応する範囲を選択できます。

(このボックス、そもそも「名前ボックス」というのです)

名前「明細」をクリックすると、その範囲が選択できます

範囲指定がずれにくい編集方法

Excelには、数式に含まれる範囲や参照先を編集作業に応じて自動で補正してくれる機能があります。逆にいうと、この補正機能が確実に適用されるような作業で編集すれば、範囲を手動で修正する手間を省けます。

範囲に余分な最終行を含めておく

項目を追加するときは、最終行を選択してその上にセルや行を挿入する

項目追加は、最終行の上に

範囲が自動的に拡張された

ポイントは、範囲の途中に追加セルを挿入する ということです。
範囲の直下に数値を入力すると、範囲とその数値との関係がExcelにはわからないため、範囲は自動拡張されないのです。
「数式は隣接したセルを使用していません」の警告が出たりもしますが、編集操作によっては出ないこともあるので過信は禁物です。
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