重複データ対策 : 防止・検出・排除

社員番号やIDなど、リストの中で重複が許されないデータというものがあります。「一意の値」や「ユニークな値」と呼ばれるものです。もし重複してしまうと、一か所の誤記でなくリスト自体の機能が損なわれてしまうのです。また、そうしたリストはたいてい大量の件数を管理するものなので、目視確認で防ぐのは現実的ではありません。

Excelの機能を使って、重複を防いだり検出したりする方法がいくつかあります。それぞれの方法に一長一短あるので、利用シーンに応じてうまく使い分けたり併用したりしましょう。

ここでは、それぞれの方法の特長を対比的に説明します。操作方法については関連トピックを参照してください。

重複を防止 : データの入力規則 & COUNTIF関数

重複データを入力しようとすると、メッセージを表示して入力できないようにする方法です。

入力した時点で注意喚起ができる
メッセージで対応を促せる
「入力」でなく「コピペ」されると反応できない
入力済みデータに後から設定してもメッセージは表示されない

弱点の対策として、入力規則違反の箇所を後から検出してマーキングする機能も用意されています。ただ、マーキングがない状態が、チェック済みで重複がないのか、チェックを忘れているのか見分けられません。

重複を検出 : 条件付き書式

重複データの箇所のセルや文字色などを変える方法です。入力時に注意喚起したり、入力後に重複箇所を見つけやすくします。

入力済みデータに後から設定しても有効
入力時点で外観が変化するので気づきやすい
入力を禁止することはできない
対応を促すメッセージを表示できない

重複を排除 : 重複を削除メニュー

行全体が重複しているか、指定する列が重複している行を一気に削除してしまう方法です。

大量データも高速に処理できる
寄せ集めのデータなどで重複行が多い場合には非常に便利

1件ずつ確認しながらの削除はできない

一気に削除してしまうのはためらわれる場合もあると思いますが、次のような合わせ技も有効です。

修正が必要な個所はすべて対処してから[重複を削除]を実行

[重複を削除]で完全一致の行を排除してから個々の確認・修正をする(確認の対象をあらかじめ減らす)

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