見えない情報/見えてはいけない情報

Excelには、作成者が情報を隠すことができる機能がいくつもあります。また、作成者の目に入らない隠れた情報もあります。例えば、社外に知られたくない利益率の計算式や未発表の情報。例えば、協力会社や担当者の実名…。

Excelファイルは社外に出ていく機会も多く、ばたばたしながらメール送信といった場面も珍しくありません。その一方で、知られては困る情報が潜んでる可能性があるのです。隠れ情報の有無チェックはわずかな手間でできるので、ぜひ実行しておきましょう。

隠れた情報を検査して一括削除する

[ファイル]メニュー→[情報]→[問題のチェック]、[ドキュメント検査]→[ブックの検査]と順にクリックする

表示されるダイアログボックスで[検査]をクリックする
検査が実行され、結果が表示されます。確認だけしたい場合は、ここで終了です。

検出された情報ごとに[すべて削除]をクリックしていく
オリジナルのファイルを開いている場合は、ここでいったん[名前を付けて保存]で別名保存しておくと安全です。

参照エラーとなったセルがないかなど、削除の影響で問題が生じていないかを確認する

隠れた情報の種類と確認方法

まとめて削除するのではなく、逐次確認していきたい場合のポイントを紹介します。

プロパティの確認

[ファイル]メニュー→[情報]をクリックします。念を入れるなら、下方の[プロパティをすべて表示]をクリックします。

非表示の行、列、シートを再表示

[ホーム]タブの[書式]ボタンをクリックし、[非表示/再表示]から[行の再表示]、[列の再表示]、[シートの再表示]をクリックします。非表示シートがない場合はメニューは表示されません。

メモの確認

[校閲]タブの[メモ]をクリックし、[メモの表示/非表示]クリックします。
メモはマウスで示したときだけ表示されるものなので、チェックが漏れがちです。

ヘッダー・フッターの確認

[ページレイアウト]タブの[印刷タイトル]をクリックします。
ヘッダー・フッターは印刷時だけ使われるので、印刷をしないと見落としやすい場所です。

セル書式による伏字

パスワードや個人情報で「*****」のような伏字があれば、書式を確認します。
Excelの書式機能では、実際の文字は変えずに表示だけを伏字にできます。つまり、書式設定次第で伏字は簡単に解除できるのです。
レアなケースだとは思いますが、知らずに展開してしまうと大問題になりかねないため、紹介しておきます。

シートの非表示は、マクロを使うと再表示メニューを受け付けないようにできます。しかし、同様にマクロを使えば解除できてしまいます。

行・列の非表示は、シートの保護機能を使うと解除不可にできます。しかし、非表示範囲の周囲を選択してコピーすると、非表示のデータも含めてコピーされてしまいます。

該当箇所の選択や再表示ができないようにしてパスワードロックをかけることもできます。

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