Wordオプションの各項目をきっちり解説していきます。
詳細設定は数が多いので2回に分けて解説します。また、項目が関連性なく並んでいるため、画面上の並びどおりではなく筆者目線でカテゴリ分けてして記載します。
書式・スタイル関連
a. スタイルの更新メッセージを表示する
選択範囲に設定されているスタイルと同じものをスタイル一覧でクリックしたときの動作を指定します。うっかりスタイルを書き換えてしまう恐れもあるので、文書の設計時以外はオフが推奨です。
:メッセージを表示します。選択範囲の書式に合わせてスタイルの設定を変更するか、選択範囲の書式をスタイルどおりに戻すかを選択できます
: 選択範囲の書式がスタイルどおりに戻されます。メッセージは表示されません
トラブル逆引き スタイルが自動更新されるときにメッセージが表示されない
この設定が機能するのは、上記の操作をしたときだけです。スタイルが自動更新されるときにはメッセージは表示されません。(UIテキストからは読み取れませんね)
b. 書式の履歴を維持する
: 文書内で使用されているスタイルの書式バリエーションをすべて記録します
これにより、「スタイル 1」と「スタイル 1 + 左:2.1」とが個別に表示されるので、スタイルと書式を厳密に選別できます
: スタイルの書式バリエーションを記録しません
c. 書式の不統一を記録する
: スタイルの設定と異なる書式が設定されている箇所に破線を表示します
[書式の履歴を維持する]がオンの場合に利用できます
: 書式の不統一箇所に破線表示をしません
トラブル逆引き 破線が消えない
書式不統一を警告する破線です。表示が不要な場合はオプションで非表示にできます。
なお、オプションをオフにしても線が消えない場合は、文章校正のオプションを確認してください。
d. 箇条書きや段落番号に標準スタイルを使用する
[箇条書き]ボタンや[段落番号]ボタンで書式を設定したときのスタイルの扱いを指定します。
例えば、「標準」スタイルの段落を選択して[箇条書き]ボタンをクリックしたとき、次のようになります。
: スタイルは「標準」のまま、箇条書き書式が適用されます
: スタイルが「リスト段落」に変わり、箇条書きスタイルが適用されます
なお、途中でこの設定を変えても、すでに設定されたスタイルは変わりません。
e. 選択箇所と一致するようにスタイルを更新する
リスト段落(段落番号や行頭文字付きの段落)のスタイルで、自動更新が発動したときの動作を設定します。UIテキストからは読み取れませんが、かなりの限定条件ですね。
行頭文字に■を使用した「リスト1」スタイルがあり、自動更新が有効になっているとします。「リスト1」が適用された複数の段落のうち1つだけを行頭文字を●にしたとします。このときの動作が異なります。
前の箇条書きと段落番号のパターンを保持する
「リスト1」スタイルは自動更新されません。スタイルやほかの段落の行頭文字は■のままになります。
このスタイルのすべての段落に段落番号または箇条書きを追加する
「リスト1」スタイルを更新するかを確認するメッセージが表示されます。[はい]を選択すると、スタイルの設定が変更され、ほかの段落の行頭文字も●に変更されます。
f. 日本語用と英数字用に同じフォントを使う
段落全体を選択して日本語フォントを適用したときの動作を指定します。
: 段落に含まれる英数字にも日本語フォントが適用されます
: 日本語文字列にのみ日本語フォントが適用され、英数字には適用されません
例えば、英数字にArialが設定された段落全体にメイリオを適用しても、英数字は Arial のままとなります
なお、段落記号を含まない文字列を選択している場合には、この設定に関係なく日本語フォントが適用されます。動作が異なると混乱の元なので、同じになるようオンにしておきましょう。
スタイルに関するオプションについては、以下のトピックもご参考に。
操作・動作関連
g. ドラッグ アンド ドロップ編集を行う
選択範囲を別の場所に移動・コピーする操作について指定します。
: ドラッグアンドドロップで移動・コピーができます (Ctrlキーを押しながら行うとコピー)
: ドラッグしても選択範囲が変わるだけになります
h. Ctrl キー+クリックでハイパーリンクを表示する
ハイパーリンクが設定された文字列をクリックする動作について指定します。
: Ctrlキーを押しながらクリックで、リンク先へジャンプします
クリックで、位置選択(カーソル移動)になります
: クリックで、リンク先へジャンプします
i. オートシェイプの挿入時、自動的に新しい描画キャンバスを作成する
オートシェイプ(図形など)の挿入ボタンをクリックしたときの動作を指定します。
: 描画キャンバスがカーソル位置に自動作成されます
ただし、あらかじめ挿入先の描画キャンバスを選択している場合は作成されません
: 描画キャンバスは自動作成されません
j. クリックアンドタイプ編集を行う
クリックアンドタイプ編集は、ダブルクリックする位置に応じて書式が自動設定され、好きな位置から文章を書け るという機能です。例えば、中央をダブルクリックすると中央揃えになります。中央より少し左をダブルクリックする と、その位置までのタブが設定されます。
: クリックアンドタイプ編集を有効にします
: クリックアンドタイプ編集を無効にします
意図せず書式が変わってしまうのを避けたい場合には、この設定をオフにしておきましょう。
k. スクリーンショットにハイパーリンクを自動的に設定しない
これも発動条件が限定された機能です。
[挿入]タブの[スクリーンショット]ボタンから、Internet Explorerで表示しているWebページを採取した際に、そのページへのリンクを設定するかを指定します。他のブラウザーでの操作には対応しません。